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安倍晋三元首相はなぜ撃たれた?犯人はどんな人物&世間の反応は?

7月8日午前、安倍晋三元首相が奈良市での選挙演説中に凶弾に倒れました。

首相経験者の殺害事件は戦前の「二・二六」以来という、近代日本史をみても大きな事件だったことが分かります。

今回はいつもと趣向は変わりますが、安倍晋三元首相銃撃事件について迫ってみようと思います。

 

 

 

・プロフィール

 

引用元 https://twitter.com/

 

名前 安倍 晋三 (あべ しんぞう)

生年月日 1954年9月21日

没年月日 2022年7月8日 67歳

出身地  東京都新宿区

身長/体重 175cm/70kg

血液型 B型

出身校 成蹊大学法学部

選挙区 衆議院議員 山口県第4区選出(当選10回)

所属政党 自由民主党

 

 

成蹊大学を卒業後、神戸製鋼所勤務を経て、1982年から外務大臣に就任していた父・安倍晋太郎氏の秘書官を務める。

1991年、父・晋太郎氏が急死。

1993年に父の地盤を引き継ぎ、第40回衆議院議員総選挙に山口1区から出馬し初当選。

以来、内閣官房副長官自由民主党幹事長内閣官房長官を経て、2006年9月に第90代内閣総理大臣に就任した(2007年9月、退陣を表明)。

その後、2012年に総理大臣に復帰(2020年9月退任)。

連続在職日数は2822日、通算在職日数は3188日と、いずれも歴代最長を記録した。

 

 

 

・なぜ撃たれた…?

 

2022年7月8日午前11時半頃、自民党の安倍晋三元首相が奈良市での参院選の街頭演説中に山上徹也容疑者から銃撃され死亡するという凶悪な事件が発生。

 

奈良県警は、司法解剖の結果として安倍元首相の首と左上腕部の計2カ所に銃弾が命中した傷があったことを明らかにし、死因を「左上腕部射創による左右鎖骨下動脈損傷にもとづく失血死」。

左上腕部を撃たれて動脈を損傷したことが原因だと発表しました。

 

首相や首相経験者が襲撃されて死亡したのは7人目。

ちなみに命に別状はありませんでしたが、1960年には安倍氏の祖父・岸信介首相も首相官邸レセプション会場で太腿を刺され重傷を負う事件が発生しています。

(政治的背景や宗教、思想によって違いはありますが)今回のようにテロによって政治家が命を狙われることは世界的に見ると珍しくはないと思われますが、それが現代の日本で起こったということは非常にショッキングな出来事だったのではないでしょうか?

 

それでは、山上容疑者はなぜ安倍元首相を狙ったのでしょうか?

 

安倍元首相が行った政策や思想は某大国から疎まれていることは明らかで、最初に安倍元首相が銃撃されたという報道があった際には、プロのヒットマンに狙われたのかと思いましたが…。

事件から数日が経ち、山上容疑者の供述が少しずつ明らかになってきています。

 

安倍元首相が銃撃され死亡した事件で、山上徹也容疑者が奈良県警の調べに、特定の宗教団体の名前を挙げて「母親が信者で、多額の寄付をして破産し、絶対成敗しないといけないと恨んでいた。安倍氏が団体とつながりがあると思って狙った」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。

出典 読売新聞

 

山上容疑者が逮捕された直後は、犯行の動機について「政治的信条以外の安倍元総理の態度に不満を持っている」という趣旨の話をしていることが伝えられていましたが、最近の報道によって恨みを持つ“特定の宗教団体”と安倍元首相に繋がりがあると考え、安倍元首相を標的としたようです。

 

気になるのは、“特定の宗教団体”と、山上容疑者がその宗教団体にどのような恨みを持っていたかということ。

この件については『FLASH』が詳しく取り上げていますので、該当記事を紹介したいと思います。

 

『自分の家族が統一教会に関わっていて、霊感商法トラブルでバラバラになってしまった。統一教会がなければ、今も家族といたと思う』と語りはじめたのです。

山上さんは続けて、『統一教会は、安倍と関わりが深い。だから、警察も捜査ができないんだ』と、あまり感情を出さない山上さんが、怒りにまかせたように話していました」

統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)の広報に問い合わせると、山上容疑者の母であるA子さんが、同教会の信者であることを認めた。

出典 flash

 

特定の宗教団体”とは、「統一教会(世界平和統一家庭連合)」といわれており、当初は「団体のトップを殺害しようと考えたが、接触が難しかった」と山上徹也容疑者は供述しているようです。

 

統一教会といえば、私が子供の頃に信者やその親族に対し印鑑や壺を高額で販売(献金)する“霊感商法”や信者同士を結婚させる“合同結婚式”が社会的問題になっていたことを記憶しています。

特に“霊感商法”による献金は現在でも問題になっているようです。

 

母が布教した伯母は500万円の多宝塔や300万円の壺を買ってから「壺の後ろに霊界が見える」と口走るようになった。それが原因で夫婦関係が悪化した。

出典 週刊文春

教団内にいれば、毎日のように「神の国実現」のための献金が叫ばれます。思想を信じる人ほど、その教団の願いに応えようと必死になります。「カードでお金を借りてでも、献金しなさい」と言われれば、そうせざるをえない状況です。その結果、当時、返済に困り、破産したり、金銭的に困窮したりする信者がたくさんいました。

出典 ヤフーニュース

 

私の家も母親が重篤な病気を疾患していることが判明した際に、親戚から「水が~」といわゆる“霊感商法”を示唆させる話をされ、疎遠になった経緯があります。

 

統一教会に限らず、新興宗教やカルト教団といわれる宗教団体は“霊感商法”での「集金」によって支えられている面があり、(献金によって)信者である当事者が幸福感に満ちているのなら、他人が問題点を指摘したり批判する必要はないのかもしれませんが、信者ではない家族にすると、(家庭の経済的状況を顧みない多額の献金は)経済的にだけではなく精神的にも辛いですよね…。

 

ただ、どんな理由があったとしても他人を傷つけて良い理由にはなりませんし、山上容疑者が安倍元首相を狙った経緯が統一教会のトップは(公に出ることが少なく)狙いづらいことから、参議院選挙の応援演説で公の場に立つことが多い安倍元首相なら狙いやすいと考えたという、安易なものだったとしたら同情なんてとても得られるわけがありません。

※コロナ禍で統一教会(世界平和統一家庭連合)の最高幹部の来日がなくなり、安倍元首相にターゲットを切り替えたという報道も。

 

それではなぜ、安倍元首相と統一教会に“繋がり”があると山上容疑者は考えたのでしょうか?

 

統一教会系の政治団体「国際勝共連合」は、1968年に創設された保守系グループであり、自民党の保守系議員とも密接な関係があると言われる。ネット上では、かねてより安倍氏と勝共連合の関係が取り沙汰されてきた。

出典 現代ビジネス

 

ネット上には、統一教会の代表らが設立した民間活動団体(NGO)の集会で安倍元首相のビデオメッセージが流れる動画が投稿されており、山上容疑者は「メッセージを送っている動画を見て、繋がりがあると思った」と供述しています。

 

繋がり”という言葉は非常にあいまいに感じますが、山上容疑者は安倍元首相を統一教会の信者だと思っていたのでしょうか?

 

旧統一教会(世界平和統一家庭連合)は、“安倍元首相は信者ではない”と明言しているように宗教としての繋がりではなく、安倍元首相側は(献金や票集めの)支持団体としての役割を期待し、旧統一教会側は有力政治家との繋がりをアピールすることで信者を獲得することに利用していた・・・という「Win-Winの関係」だったようです。

 

(合同結婚式に祝電を送るなど)第1次安倍内閣の頃から安倍元首相と統一教会の関係が一部のマスコミによってクローズアップされていたように記憶していますし、安倍元首相と旧統一教会の繋がりは長く、深いものであると山上容疑者が考えたことについては理解できます。

 

ただ、山上容疑者の犯行動機が政治的思想によるものではなく、統一教会への個人的な恨みからの犯行だったとすると、いくらつながりが深いとはいえ、信者ではない安倍元首相を標的にしたことは完全なる逆恨みといえるのかもしれません。

 

・・・まあ、犯行によって“統一教会の問題点”に焦点が当たることが狙いなら、(最大級の注目が集まる)元首相をターゲットにした犯行動機として納得できるのですが、山上容疑者は言及していない為、想像の域を出ていません。

 

 

 

・犯人はどんな人物…?

 

ここからは、山上容疑者の人物像に迫ってみようと思います。

 

犯行の動機は供述によって徐々に明らかになってきていますが、同時にマスコミの報道によって、山上容疑者がどのような人生を送ってきたのかについても明らかになってきています。

 

山上容疑者の親族で大阪府内に住む男性によると、山上容疑者は建設会社を営む父と母の次男として生まれ、兄と妹の5人で生活していたそうです。

4、5歳の頃に父親が亡くなり、建設業を営み母親の実家で暮らしていたそうですが、祖父が亡くなったことで引っ越し。

 

その後、事件のあった奈良市の西大寺に移り住んだそうです。

親族によると「山上容疑者は子どもの頃から、母親が入信していた宗教団体をめぐって苦労していた」そうで、この頃に母親は宗教にどっぷりハマってしまっていたのではないでしょうか…。

※宗教団体の会見では母親が入信したのは山上容疑者が10代後半と説明されていました。

 

それでも学生時代はグレることはなく、優等生であったといわれています。

 

山上容疑者は奈良市内の小中学校に通い、中学ではバスケットボール部に所属。友人からは「徹也」からとった「こてつ」のあだ名で呼ばれていた。「どちらかというと、おとなしいタイプ」「勉強ができる優等生」。同級生らは印象をそう語る。

バスケ部の同級生の男性(41)は「どんなに厳しい練習でも弱音を吐かず取り組んでいたし手を抜かなかった。まじめで努力家だとみんなが思っていた」と振り返る。バスケは中学から始めたが、部では中心選手として活躍していたという。

出典 産経新聞

 

中学卒業後は大和郡山市にある県内有数の進学校に進み、応援団に入部。

 

高校の同級生の男性は「高校では文系のクラスに在籍していた。卒業後は大学に進学したと聞いていたが、自衛隊に入っていたと知って驚いた」と話しており、実際に大学に進学したのかは不明ですが、(2002年頃に母親の献金によって経済的に破綻したことが原因で?)21歳の時に海上自衛隊に入隊したそうです。

 

元海上自衛隊員の無職と報道されているように自衛隊を退職後は職を転々とし、今年5月に派遣会社を退職してからは無職だったようです。

報道を見ると、母親の宗教トラブルによって家庭内はボロボロだったにもかかわらず、山上容疑者が必死に努力していたことが伝わってくるのですが、いつ頃から山上容疑者に変化が見られるようになったのでしょうか?

 

 

(ひろゆきさんが言及しているように)これまで頑張ってきて得られたものがほぼ無かったとしたら、虚無感や孤独感に苛まれることになったでしょうし、悲惨な現状に至ることになった“犯人捜し”をしてしまったのかもしれません。

ただ報道によると、無職になったからではなく、派遣会社に勤めている頃に“豹変”したようなんです。

 

男性によると、山上容疑者はフォークリフトの免許を持っており、令和2年10月からフォークリフトで荷物をトラックに積み込む「リフトマン」として働き始めた。時給は約1800円。遅刻や欠勤もなく、まじめな仕事ぶりだった。

ところが、採用から半年ほど過ぎたころ、仕事の手順を守らないことが目立ち「自己中心的でわがままな性格が出てきた」(男性)。今年1月には積み荷の扱いをめぐってトラック運転手と口論になったという。

「そしたらお前がやれや!」。3月には同僚が手順違反を指摘したことで激しい口論になり、同月末ごろから週に1~2回欠勤するように。「心臓の調子が悪い」などと訴え、5月15日付で退職した。

出典 産経新聞

 

凶行に至るまで1年半の準備をしていたそうで、ちょうど40代に入る頃でしょうか。

氷河期世代の40代には山上容疑者のように虚無感や孤独に苛まれている人は少なくはないようで、何か“スイッチ”が入ってしまえば同様の事件を起こす可能性がないとは言い切れません。

 

山上容疑者は統一教会によって人生がめちゃくちゃになってしまったという思いをずっと抱えてきてはいたでしょうが、(守るものがあるなど)人生が良い方向に向かっていれば、凶行に走っていない可能性が高いと思われますし、元首相を狙った凶行だけに注目が集まりがちですが、容疑者が凶行に至った背景を知り、(第2の山上容疑者を生み出さない為にも)同様の境遇にある人たちをケアすることも大事なのかもしれません。

 

 

 

・世間の反応は…?

 

この事件を受け、世間ではどのような反応があったのでしょうか?

 

 

もちろん、安倍元首相の突然の死を悲しむ人は数多くいましたが、(黒幕がいるなど陰謀論も含め)供述が真実なのか疑う人、安倍元首相と統一教会の関係に言及する人、山上容疑者の境遇に同情する人、その上で批判する人、またSPの不手際を糾弾する人など、実に様々な意見がSNSに投稿されていました。

 

正直なところ、日本でテロ行為が簡単に行えてしまうことに私は衝撃を受けたのですが、これが改善できなければ、世界の要人が集まるサミットを安心して開けないと思いますし、どうにか対応策を講じてもらいたいところです。

 

安倍元首相の政策や強硬な姿勢に賛否両論はありましたが、日本を良い方向に導きたいという信念は確かだったと思います。

奇しくも、この記事を書いている7月10日は参議院選挙の投票日でした。

どの政党が勝ったとしても、少しでも日本が良い方向に進めるような政治を期待したいですね。

安倍晋三元首相のご冥福をお祈りいたします。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

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